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2017-02

文化財の瓦工事は真逆。

滅多に屋根の上を歩くことはないのですが、

今は足場があるので普段見ることのできないアングルから

酒蔵を一望できてしまいます。

これはチャンスとばかりにカメラ片手に登っちゃう。

昨年度工事を終えた蔵の屋根を上から眺めると

こんな感じで瓦の色が全然違うのです。

古い瓦

お、これは手抜き工事???

ではございません。

古瓦で使えるものはあえて通りの前面に葺いて見えない裏側に新しい瓦を敷く。

一般的な修繕はなんでもかんでも新品にしてきれいにする。

が、文化財修理の場合、真逆なんですね。

屋根上ウォーキングおもしろいなぁ。

いろんな発見があり癖になりそう。

鬼瓦を間近で見る

屋根付け工事

現在、国登録文化財である旧店舗の修繕修復工事を実施しております。

といいましても未だ工事に入る前の足場を組むのに

相当な時間が掛かっている状況。

建物の上に大きな屋根を設置しているところです。

鳶職の方の許可をもらって鬼瓦の撮影をしてみました。

鬼瓦

角破損

鬼瓦2

地上から見る大きさとちがって近くで見ると巨大です。

残念なのは右側の角が折れているんです。

前々から気になっていたのですが、どうして折れているのか原因不明。

今回の修繕作業でこの角も復元する予定です。

何百年も商いしていると山あれば谷もあります。

いろんな出来事をこの鬼瓦が上から睨みをきかせて見守ってくれてたんかなぁ

と思うと思わず手を合わせてしまいました。

来年で創業300年を迎えます。

順調にいけば創業350年を息子が迎え、

400年は孫の世代になりますね。

この鬼瓦に見守ってもらいながらなんとか継承していきたいと思います。

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