- 2014-11-29 (土) 23:07
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朝の天気予報でピーカン、最高気温が20度まで上がるという。
ちょうど仕事の予定も入れていなかったので今年最後の重伝建保存地区の
視察に行くことに…しかもバイクで。
今回は前々から行ってみたかった徳島県美馬市脇町のうだつの町並みです。
前日から決めていたら早朝出発で余裕をもって旅程を組めたのですが
朝起きていきなりいくことにしたので準備が全然できておらず大慌てで
着替えて会社を出発したものの午前9時半を回っていた。
これは日没までに帰れないのは確実。
休憩の時間を少し減らして高速中心で行けばなんとかなるだろう。
ここまでは良かったのですが最近ボケが入ってきていて
なぜか近畿道から中国道に入ってしまい気がつけば大回りしている。
明石海峡大橋を渡って淡路SAで早めの昼食。
漬けマグロの丼を食す。
休憩も短めに一路四国へと向かうことに。
久々に乗るビッグバイク。基本はオフロードバイクなので高速ツアラーとは
いえないがやっぱり250や400ccクラスにはない安定感と
パワーは楽チンで快適に飛ばします。
この感覚は仕事を完全に忘れさせてくれるし別次元へと導いてくれる。
バイクやっぱいいわ。
乗ったものにしか味わえない醍醐味です。
淡路島から鳴門に入って一旦下道に。
そして徳島道へ。脇町までは30分ほど。
ようやくうだつの町並みに到着。
駐輪場が見当たらないので老舗の酒屋のおばさんに聞くと
自分とこの敷地にどうぞということで厚かましく停めさせていただく。
気温20度で冬のジャンパーでは暑い。軽装になってカメラ片手で歩きます。
まずは酒屋のおばさんにお礼とご挨拶。
正木酒店さんです。
造り酒屋ではなく小売店です。どうですこの店構え。
昔のまんまで店内地面もコンクリめくって土に戻している。
お店の扉も特徴的です。
ロープで上に持ち上げて間口を広く使っています。
このあたり特有の造りです。
お店の看板娘?
なんとここのおばさん観光ボランティアガイドリーダーらしい。
皇太子や安倍総理も案内している超有名人。
と、このおじさんが言ってました。
昼間っからコップ酒でなかなか気分良さそうです。
「まぁ、すわりーな」「どっから来た?」と気さくに声を掛けてくれます。
パンフをもらって簡単な説明を受けますがとにかくしゃべるしゃべる。
このまま話し込むと他に回る時間がなくなりそう。
適当なところで切り上げて次へと進みます。
通りに面した家々の屋根には「うだつ」いわれる立派な防火屋根が
隣の家々との間に付けられています。これは富と財の象徴であり皆競って
立派なうだつを付けたのが今の町並みを形成しているのです。
よく「あいつはうだつの上がらん奴や」なんていいますが
この語源にもなっています。
無電柱化で空が開放的。ほんと綺麗で羨ましい。
こちらは市指定文化財の吉田家。
藍染の豪商だったようで公開されています。
時代劇のセットのような実物モノです。
入り口から左側は藍染雑貨がたんと売られています。
市指定でありながら販売店活用できるんや。
うちの旧店舗も市指定文化財を目指したのですが活用面で全く
自由が利かず諦めてしまった経緯あり。
やりようはあるではないか?
お店の女性にそのあたりのことを聞いてみた。
最初は指定文化財ということで物販もできない状態だったが、
お店の生業に準じた商品(藍染)を置いていくうちに少しずつ
販売品目が増えて今の状態になったそうです。
市もよく許可しているなというのが私の印象。
指定文化財で小売店などに活用されているものは非常に珍しい。
やればできるじゃんというのが正直な感想です。
通りを進むと同じ名前の表札発見。
西條さんちです。
どんな人が住んでいるのか見てみたい気もしますがうちとはなんの繋がりもおまへん。
四国には西條さん以外と多いようです。
通りの終点まで歩くと町並み看板あり
ここからの眺めも綺麗です。
通りを引き返し休憩タイム。
吉田家のお隣奥に道の駅があり特産品コーナーと2階に休憩所がありました。
道の駅藍蔵
ご当地ならではのスイーツということでお奨めを聞いてみた。
なんと激辛モナカを奨められた。
みまから味?なにそれ?
エーッ!と思いましたが、スイーツだし大したことないだろう。
奨められた以上は食べないと…
見た目は普通のバニラモナカ。
ですが食べてる時は冷たさでわからない。
飲み込んだ後、のどに違和感、ヒリヒリ激痛が走ります。
バニラアイスに青唐辛子が入っているようで私にはダメでした。
子供は100%ダメかと思う。大人も好んで食べる人いるんだか。
この後、お口直しが必要になり和風喫茶であったかいコーヒーをいただきました。
もう少しゆっくりしたかったのですが帰阪の時間を考え、足早に帰路につきました。
会社に帰着したのは午後7時前。
さすがに夜のライディングは寒かった。
帰宅後はほどよい疲れで熱い風呂がサイコーでした。
最後に所感です。
脇町は平成元年に重要伝統的建造物群保存地区のを受けていますので
すでに26年が過ぎています。いろいろなところを見てきましたが
私が見た重伝建地区の中でもベテランの口かと思います。
無電柱化も完成しておりご覧の通り空がすごく綺麗で見栄えがします。
お店もいろいろ入っていますが他府県からの流入を促進しておらず地元の方々で
街を守りながら活性化を行っている感じがプンプンします。
これは非常に大事なことだと思います。
しばりの多い指定地区となっている以上、外部からの商売目的の移入者は
土着者とのベクトルが合致しないことが多い。
ここで何をしたいのか、ここで住民とどう関わりたいのかを考えれる人を
迎え入れないと難しいでしょうね。
一方で小さな市場、少ない利益でどうやって維持していくのか。
お金で買えない価値のあるものを有しているという自信、自慢と風土がないと
やってられないのが重伝建地区かと思いました。
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