- 2015-03-09 (月) 19:29
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先日、6名の建築家の先生方に同行し、奈良五條の登録文化財活用事例の
視察に行ってきました。今日はそのレポします。
河内長野駅前に集合し、乗用車2台でまず向かったのは五條市近内町の藤岡家住宅です。
http://www.uchinono-yakata.com/
俳人藤岡骨玉の家としてNPO法人「うちのの館」が運営されています。
出迎えていただいたのは事務局長の木下さん。
建築家相手なので丁寧に館内を案内してくれました。
ちょうど近所から寄贈されたひな壇がずらり。
蔵の中は資料館になっています。歴史を感じますね。
適当な資料館ではなくかなり本格的なもの。
資料館の下の階は骨董品がずらり。
どれも無造作に置かれてあり盗難に合わないのか余計な心配をしてしまいます。
喫茶室もこんな感じの落ち着いた雰囲気。
予約でお食事もできるようですよ。
藤岡骨玉が勉強した書斎。
実はココ、お受験のパワースポットらしいです。
東大卒を輩出する書斎とかで受験生がここへ座って合格祈願するようです。
うちの子も連れてきたい。
うちは高望みしませんので関西の私立大学で十分です。
貴賓室という昔VIPをお迎えした部屋もあったらしいですがほぼ廃墟状態。
今は完全修復されているので真新しい状態です。
昔のぽったんトイレも復元されています。
向かい側の建物も修復されて住友林業のショールームになっていました。
今回伺ってNPO法人が運営されているのをみると職員さんにも給料が必要ですし
それをまかなうだけの観光収入がどれだけあるのか。
私も経営者なのでなんとなくですが頭の中で皮算用してみましたが
結構厳しいような気がしました。
バックに柿の葉寿司本舗さんがついているので成り立っているような・・・
古い建物を大事に保存活用していくのは本当に難しい。
利益に走ると本末転倒な活用になるしで改めて活用の難しさを感じました。
山里にポツンとあるような文化財は単独で維持していくことは非常に厳しい。
スポンサーとなる人物や企業がないと残せないのかな。
二つ三つの人が寄る要因をつくらないとダメですね。
これはひとつヒントになった気がします。
次に向かったのは五條新町。
源兵衛という登録文化財になっているレストランでランチタイム。
どうしても経営状況などを聞いてしまう悪い癖。
経営者目線が出てしまいます。
おしゃれできれいで伝統がありお料理もおいしいですが
結局平日をいかに売り上げるかが課題のようです。
食事の後は五條新町の活性化と保存をされている
NPO法人大和社中さんと意見交換を行ないました。
理事長の山本陽一さんです。
実は山本さんとは以前より交流がありよくよく存じ上げています。
非常に先見性のある方で尊敬する人。
順風満帆に見える五條新町ですがやはり町おこしを運営するメンバーの
高齢化が進んでおり今後はどうやって世代交代していくかが課題のようです。
重要伝統的建造物群保存地区に指定されていて補助金もいっぱい付いて
羨ましいかぎりと思いきやカネが付くとそれなりの結果も出さないと
税金の無駄遣いとなります。それはそれで大変だと思います。
五條も廻りに付帯する観光名所があまりなく単体で観光事業を完成させるには
決して立地条件に恵まれているとはいえないようです。
と、考えると我が町も捨てたもんじゃない。
難波から35分で金剛登山客、寺社巡りの方、サイクリスト、高野街道ハイキングなど
呼び込めるネタは結構あると思うのです。
要はやりようかと。
今回の視察は見えてなかったいろんなところが見えたような気がします。
ない頭ひねってみようかと思います。
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