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枚方宿を視察

大阪ミュージアム構想で「石畳と淡い街灯まちづくり支援事業」に採択された枚方宿の視察に行ってきた。
枚方は江戸時代淀川における京都―大坂間を行き来する30石船の船着場で行商の栄えた町。
今も昔ながらの建物が現存していて町並みを使った市も開催されています。
枚方宿は平成20年に選定、我が河内長野市は平成21年に選定。
先輩格である枚方市さんがどれほどのことをやられているのかじっくり見てきました。

まずは起点がどこなのかわからないので事前に電話をして調べておく。
機動性のあるバイクで行ったので鍵屋資料館に駐輪し歩くことに。

鍵屋資料館

この鍵屋資料館はもともと船宿。京街道に面した市指定文化財。
表玄関に旅人が往来したであろう面持ちがそのまま残り、
中には昔の生活道具なども展示されていた。
貴重な骨董品が多数展示されていて盗難に遭わないのかと心配するも
警備員のおじさんが一日中立っていました。
大昔に淀川の氾濫があり何度も流されながら立て直されてきたようです。
裏口が淀川と面していてすぐに船着場に出れるようになっているのが特徴だとか。
立派な建物で指定文化財。奥の事務所に入って活用方法などを聞きましたが
やはり多額のお金を入れて修繕、修復し保存しているだけで見るだけのもの。
何も使われていないようです。お寺じゃあるまいし賽銭が入るわけでもないので
維持保存を考えるともっと使い方があるはずなのにと思います。
これはすべての指定文化財に言えることです。

さて、いよいよ町歩き開始。

昨今こういった町並みにはありそうな雑貨のお店や町屋カフェなど定番の
お店はポツリポツリとでき始めている。観光で訪れている人は非常に少なく
どちらかというと地元住民がうろうろ歩いています。うちらと違って人口多いですから。

雑貨屋

雑貨屋 (2)

古民家群は中山道のような大きな塊を見てしまうと大阪府下では
どこもショボい程度しか残っていない。これは大都市大阪府ゆえの悲しい現実。
土地価格が違いますからどうしてもスクラップ&ビルドが繰り返されます。
枚方もやはり街道とはいえ点在していて新建材の家々が多数立ち並び
雰囲気を壊しています。中には玄関先だけは町並みに合うように助成金を
使って改築されているところもありますが、
ここまで変わってしまうと現況維持が精一杯でしょうか。
古い建物は無理してでも残していくことが必要だと改めて感じます。

途中、行列ができているお店があり行ってみるとかき氷店。
あ、そうそう、ここ「となりの人間国宝さん」で紹介されていたお店だ。

氷屋

今日は気温も高いのでかき氷も売れるわけです。
突然、「順番に並んでください!」と怒られたのですが私はかき氷が苦手。
食べるつもりはないのでお話聞いて、写真撮りたいだけなんですが
接客に忙しくお邪魔みたいです。

メニュー

かき氷が300円。安っすい。

かき氷

このサイズですから行列できますわ。
メニュー表は英語表記もされている。
かき氷を英語ではShaved Iceっていうんですね。
しかし、冬はどうされるんでしょうね。お店閉めるのかな。

さらに京街道を東に向かって歩いていくと和菓子屋、お味噌屋などがあり
くだらないですがサッカー選手と同姓同名の表札発見。

中村俊輔

中村俊輔。ご主人サッカー上手いんでしょうか・・・

そして巨大ショッピングモールが出現。
枚方市駅のイオンです。ほんとはこんな大きな商業施設は古い街並みの
横には無い方がいいでしょうが住んでいる人にとっては必要不可欠。
観光で来られる方々でこだわりのない人は真横にショッピングモールがあると
買い物はしないだろうな。他にないから入るという購買意欲がそがれます。
ランチもしかりです。

枚方宿ーイオン

イオン側からみた枚方宿への入り口風景です。

ショッピングモールを抜けて街道を曲がり東見附というところまで歩いて終点。

東見附放置車両

ここも廃棄車両が置かれてあり、こういったゴミの処理は景観を売りにするなら
整理しておいてほしいと感じました。

帰りは同じ道を通るのもおもしろくないので川沿いを散策。
自転車で走れるコースがたくさんあり、やたらとサイクリストが多い。
河川敷にはスポーツができる施設もたくさんあります。
空気が綺麗かと聞かれるとう~んですが何でもそろった便利な町
枚方といった感じ。景観保存には若干手遅れ感がありますが
人口が多いのでPR次第では活性化ができるのではないかと感じました。

最後に
枚方という町の情報がなかなか河内長野まで届いてこない。
枚方に古い街並みがあること自体知っている人はほとんどいないじゃないかな。
逆に枚方の人は河内長野の情報源がないようで全然知らない。
「なんか文化財とか歴史がいっぱいの町って感じ」と言われました。
奥河内なんてことばは誰も知らなかった。
大阪府という小さな面積にお互い位置しながら情報がないのはダメですね。
お互いPR不足は否めない。

コメント:2

道誉 14-07-13 (日) 7:20

社長の探訪記?は毎度のことながら秀逸でいつも楽しく拝見させていただいています。
河内長野、まさに「文化財とか歴史の街」ってイメージですね。枚方はひらパーしか思い浮かびませんでした。こんなところがあるなんて露知らず。まあ私はどちらかというと河内長野寄りに住んでいるので、その方面の情報は時々入ってきますが、枚方方面は全く聞かないですね。

kuranushi 14-07-13 (日) 8:54

道誉さん、いつもご覧いただきありがとうございます。
枚方も30年早く気付いて町並み保存に着手していればと思いました。
生活していると今の価値が大事になりがちで中長期的な町の価値な
ど誰も考えない。これはどこも同じです。経済圏の町ほど残りにく
いのは残念ですね。

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