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重伝建地区を巡る旅 ~津山市城東~ 編

今年一発目の重伝建地区を巡る旅です。

今回は岡山県にターゲットを当てて一泊二日で2か所を視察することにしました。

初日は津山市城東の商家町、二日目は高梁市吹屋の鉱山町です。

できるだけ余裕を持って巡りたいので朝6時に家を出発。

高速道路を時速100kmでのんびり流し休憩を2回取って3時間で津山に入りました。

まずは津山市役所で情報収集。

津山市は人口103,150人。我らが河内長野市とよく似た規模ですね。

財政面はトントンくらいでしょうか。

大きな赤字があるでなし、かといって潤沢でもないらしい。

歴史まちづくり課へ行って重伝建地区の資料を頂戴し見どころなどを教えていただきました。

津山観光センター

今回も自転車で周るため駐車場を半日無料で置ける場所(津山観光センター)を

紹介していただき自転車をセットアップ。

駐車場でインナーパンツに履き替えるのは勇気がいりました。

誰も私の裸なんか見たくないでしょうから迷惑条例に触れるかも(笑)

なんやかんやで10時になり、さぁ視察のスタートです。

最初に向かったのが苅田酒造跡。

苅田酒造跡

今は酒造りは行われておらず建屋のみ、諸白の文字がそれっぽい。

諸白とは全量白米でお酒を造ることを意味する言葉です。

中には入れませんでした。

すぐそばに「男はつらいよ」寅さんロケ地もあります。

寅さんロケ地

寅さんロケ地1

寅さんロケ地2

そして国の指定文化財の箕作阮甫(みつくりげんぽ)旧宅。

この方津山藩主の侍医です。

箕作阮甫旧宅

かまどが復元されていて国指定文化財なので活用されていません。

このへんが指定文化財と登録文化財の違いです。

指定は自由な活用が認められず歴史的建造物としての

保存がメインになるため補助金は多いが昔の体を残すのみ。

登録は活用が認められるのでいろんな活用方法が取れるのが大きい。

しかし補助は少ないという図式。

指定になるにはかなり高いハードルが待ち構えています。

建物の価値はあっても指定文化財ではお金を一切生まないので維持できない。

文化庁もこのあたり考え方を変えないと日本からどんどん消えていきます。

うちの旧店舗もすったもんだで諦めました。

往々にして指定は持ち主が手放して市や国が買取・譲受で管理されていることが多い。

玄関くぐると受付におじいさんが居て、懇切丁寧に説明してくれます。

箕作阮甫旧宅管理人

ここは重伝建地区になって2年目の町。

修繕・修復の希望は次から次とあり順番待ちだとか。

修景部分のみとはいえ、そりゃ8割も修繕費用を国が出してくれりゃ直すわな。

5年後には相当景観が整うのではと思われる。

この方、今の市長さんを大変評価されていて

地元住民はこの重伝建地区に大きな期待を寄せているようです。

次に行ったのが登録文化財の旧梶村邸。

旧梶村邸

江戸時代から昭和初期まで各生活様式に対応した建物が特徴。

こちらも玄関くぐるとおばあちゃんが待ち構え。

建物の説明とどこから来たのかなどねほりはほりの会話が弾みます。

家の中に上がることができませんが入ることはできました。

商屋通りの北側は神社やお寺がたくさんあり景観を眺めながら津山城へ戻る。

お城の横を流れる宮川で一服。

宮川

今はなき津山城の天守閣ってどんなんだったのか。

りっぱな天守台を見ると想像したくなります。

お城の周りを自転車でぐるぐる回り今度は城西界隈へと向かいます。

こちらには商店街やショッピングモールもあり近代以降は栄えてきた町かと思われる。

お昼ご飯前に登録文化財である旧土居銀行の作州民芸館に立ち寄る。

旧土居銀行

旧土居銀行2

銀行の趣がありますね。

ここも全館公開中。

受付のおばさんにおいしいお昼ご飯を紹介してのお願いに

すぐ近くの「花音」という喫茶店をすすめられ

花音

こちらでカレーライスをいただきました。

実はいたって普通のカレーだったので写真撮らず。

お昼休憩のあとは津山城へ登ります。

本丸櫓

このお城は現在、立派な石垣が残っていて本丸櫓だけが復元されています。

明治7年に城が取り壊されたそうで、なんでまたと思ってしまう。

明治初期ならまだつい最近の感覚。

壊すのは簡単だけど再建ってなかなか難しいです。

本丸櫓だけで8億円もの費用が掛かっています。

地元に大きな企業があればその税収と寄付で・・・と受付のおばさんが言ってました。

津山市民にとっては夢の再建なんだそうです。

芝桜

本丸のあったところは芝桜が植えられていて整備されていますがただの更地。

天守台2

上からの眺めは津山の町並みが一望できます。

天守台

天守台の一番上で殿様になった気分でパシャリ。

ここまでの走行距離では少し走り足らないこともあり、

ガイドマップに出ている一番遠い場所のカフェでお茶することに。

それでも自転車で20分も走れば目的地のケーキ屋さんに到着。

自転車番をしないといけないのでバイクを止めて誰もいないオープンカフェで紅茶を注文。

カフェにて

すると地元のおじさん二人組が隣に座って話しかけられ・・・

どこから来たのか?何しに来たのか?仕事は?津山の町はどうや?

などなどねほりはほり質問攻め

これが旅の楽しみでもあります。

因みにこのお二人、津山のブランド牛(津山牛?)のご商売をされているとか。

津山の栄誉市民であるB’Zの稲葉浩志さんの実家を教えてくれて

ついでに次長課長の河本も津山出身などローカルなお話で盛り上がり

最後は執拗に職業を聞かれたのでお話すると驚かれてました。

なんで造り酒屋のおっさんがこんなおもろいカッコして自転車乗ってるんやといわんばかり。

旅先での一期一会を楽しみながら津山を後にしました。

<視察後の所感>

まだ選定されて時間が浅く、町並み整備はこれからというところ。

すでに修繕・修復は順番待ち状態ということからも住民意識が高い段階である。

比較的町のど真ん中にある重伝建地区なので近くのショッピングモールや商店街などへも

簡単にいける距離であり観光客として訪れた場合に不便はない分、

地区内で営業するお店、特に飲食店については中途半端なお店は

すでにある商店街やてんまやなどに喰われてしまうかもしれない。

この城下町に昔あった城が復元されれば一大観光地になる可能性を秘めているように思った。

200億円くらいかかるでしょうが。

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